― 地球環境の提案 (その1) ―


  人類が地球に登場して約100万年、私達はまず火をおこすことを覚え、そしてそれを活用してきました。
  二百年前に産業革命が起こって以来、自然が提供していた草木を原料としていた火を地下から採取し
 た石炭や石油に頼るようになってきました。

  この地下資源を掘り出すこと、実は人類にとってパンドラの箱をあけたことに他なりません。
 地球は45億年程前に誕生したと言われ、それから数億年してバクテリア等の生物が発生し、そして植物
 が現れました。植物は太陽の力を借りてCO2(炭酸ガス)を吸収してC(炭素)を固定し、O2(酸素)を作り
 出していきました。固定されたCは地下に石油や石炭、メタンハイドレードやガスとして蓄積されていきまし
 た。数億年間植物がこの光合成を繰り返した結果地球は我々高等生物が住めるような大気の状態になっ
 てきたのです。

  地下資源と称して我々が消費している石油や石炭、これらを燃焼させることはまさに地球が植物のおか
 げで何億年もかけて作り上げた大気組成を元に戻そうとしていることに他なりません。

  私達は大気の組成がわずか1%でも変化したら生きていくことは困難です。こんな事をもう100年続けて
 いれば、我々は自ら種の保存ができない状況を作り出してしまうでしょう。

  石油や石炭は植物が蓄積してくれた
過去の太陽エネルギー です。これを使用するのは安易で低コス
 トであるかもしれませんが、このまま使い続ければ自らを滅ぼすのですから、安全な代替を探す必要があり
 ます。それでは私達のエネルギーはどうやって確保されるべきでしょうか。
 一つは
未来の太陽エネルギーです。地球上には平米当り1kwという大きな太陽エネルギーが降り注い
 でいます。理論的に言うとこのエネルギーだけで十分に人類は必要エネルギーをまかなう事ができます。
 太陽電池、風力、波力、温度差等の発電方式を用い、この電気で水を電気分解し得られた水素をエネル
 ギー源として使用する。例えば燃料に、内燃機関に、燃料電池にと今までの石油エネルギーの多くを代替
 できます。

  又、草木を育ててそれを集め、アルコール発酵させて得られた炭化水素類を燃料や発電源として使用
 する。これらは全て、これから地球に降り注ぐエネルギーを有効利用して再生していく技術です。未来の
 太陽エネルギーはいくら使っても大気の組成を変えることにはなりません。

  もう一つは
核融合のエネルギーです。いわゆる水素爆弾のエネルギーで水素原子を2つ、高温高圧の
 一定条件を与えると1つのヘリウム原子に変わります。この時少し質量が減少しそれが大きなエネルギー
 に変わります。質量がエネルギーになるのですから過去の太陽エネルギーを消費することがありません。
 この技術も大気組成を変えない安心エネルギーです。

  現在人類の未来にとって明るいと思われるエネルギー技術は前記2つです。私の考えるところ、早晩に
 完成実用の域に達するのは水素エネルギーであると思います。太陽エネルギーを地域により利用しやす
 い形でまず電気に変換する。日照の強くて長いところは太陽電池、風が良く吹くところは風力発電といっ
 たふうに地域特性を利用した発電方法で電気をつくり、これにより水を電気分解して水素を手に入れる。
 この水素を燃料電池や内燃機関で動力にしたり、または再び電気に換えたりして利用する、あるいは水
 素自体を燃料として利用する。

  このように使うエネルギーは汚染も公害も温暖化も発生させません。人類の明日のためにこのような技術
 開発を地球ぐるみで行って行かねばならないと私は考えています。




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